KFCの紹介
突然ですが宣伝です。《風の憤怒、カイカ》統率者Discordサーバー、KFC(Kykar Fan Club)を作成しました。いわゆる「学会」というヤツです。ゆくゆくは「カイカ学会」として知られた存在になっていくと嬉しいです。
某焼き鳥屋と略称が同じになったのは多分偶然です。炎を使う鳥について研究する場所の名前が焼き鳥屋と同じなんて縁起でもない……
ご興味のある方は是非下記のリンクよりお越しください。まだ人数がそれほど集まってませんが、だからこそ是非……!
デッキ紹介
こちらの記事は所謂cEDH、レベル9以上を想定した記事になります。今回紹介するリストもレベル9相当と考えております。
デッキリスト
デッキタイプ
非クリーチャー主体のチェイン系コンボデッキです。速度的にはミッドレンジ、4~5ターンを平均的なキルターンと考えます。ジェネラルの役割はボード・アドバンテージとマナ・アドバンテージの獲得およびそれによる一部のコンボルートのパーツです。
カイカには大きく《分岐変容》型と、《分岐変容》非採用型があります。このデッキは《分岐変容》非採用の、脱出ストーム型と呼ばれる型です。《分岐変容》は1枚でインスタントタイミングで勝てるという強力な魅力がありますが、デッキ構築に強い制約がかかるという欠点があります。昨今のカードパワーの上昇を鑑み、制約に縛られてのインスタントウィンを狙うよりも、強力なカードを採用してデッキ全体のパワーを押し上げる方が結果的に強力だと考え、《分岐変容》を非採用としました。
コンボなど
このデッキは特定の勝利ルートを持たず、複数の無限リソースコンボと複数の勝利直結コンボを持ちます。いずれかの無限リソースコンボを成立させることで、他の無限リソースコンボまたは勝利直結コンボに繋ぐ形で勝利します。
無限リソースコンボ
未来独楽
《風の憤怒、カイカ》+《無限のエルシャ》+《師範の占い独楽》
カイカ(またはエルシャ)と言えばでおなじみのコンボ。成立することで無限ドローになります。ほとんど関係ないですがエルシャのパワーが致死量に達します。
《風の憤怒、カイカ》は《語りの神、ビルギ》、《無限のエルシャ》は《豊潤の角杯、ハーンフェル》で代用可能です。
逆転棒
《等時の王笏》+《劇的な逆転》+《土地以外で2マナ以上のマナ源》
EDHにおいては常連のコンボ。成立することで無限マナになります。ほとんどの場合でカイカのキャストに繋がり、無限トークンになります。《師範の占い独楽》を巻き込むことで無限ドローにもなります。
脱出フリーズ
《死の国からの脱出》+《思考停止》+《ライオンの瞳のダイアモンド》
近年有力なコンボ。成立すると自分のライブラリーを全部切削し唱え放題になる他、他のプレイヤーのライブラリーも全て切削します。勝利直結型でもある無限リソースコンボというEDHでも最強格のコンボです。カイカがいる場合、《ライオンの瞳のダイアモンド》を《水蓮の花びら》で代用できます。
勝利直結コンボ
ゴブリンの砲撃
無限トークン+《ゴブリンの砲撃》
無限トークンを無限火力に変換できます。無限トークンでなくても通常のプレイで生成される量のトークンを投げているだけでも盤面に与えるプレッシャーは相当なものになります。
燃え立つ調査
《風の憤怒、カイカ》+《死の国からの脱出》+《燃え立つ調査》
リソースは基本的に増えませんが、成立することでライブラリーの枚数が少ない人から順番に敗北していきます。《天使の嗜み》を絡めることで自分が敗北しなくなるので結果勝ちます。運次第ですが相手の妨害を許し得るので、《沈黙》系を挟むとほぼ確実です。性質上、過程でデッキの全てのカードに触れるので上述の状態に「最終的には」なるのですが、それまでに妨害されるかどうかは完全に運任せです。赤マナしか要求しないのでカイカのトークンからでもスタートできるという手軽さがあります。
それまでの経過を全部吹っ飛ばしてゲームの勝敗をただの坊主めくりに変えてしまうのは、「劣勢をワンチャンの勝ちにする」という意味では「勝利の可能性の最大化」としてcEDHの理念に沿っているように思いますが、失敗してゲームが続くことになった際に他のプレイヤーに与える影響が甚大なので未だに自分の中で賛否分かれるコンボです。
呪文探求者
《呪文探求者》+《儚い存在》+《最後の賭け》+《悟りの教示者》(+《死の国からの脱出》+《思考停止》+《ライオンの瞳のダイアモンド》)
関与するカードもさることながら、コンボルートも長めです。
ターン1: 《呪文探求者》で《儚い存在》をサーチ。《儚い存在》で《呪文探求者》をブリンク。《呪文探求者》で《最後の賭け》サーチ。《最後の賭け》で追加ターンを獲得。
ターン2: アップキープに《儚い存在》反復して《呪文探求者》ブリンク。《呪文探求者》で《悟りの教示者》サーチ。《悟りの教示者》で《死の国からの脱出》サーチ、ドローフェイズでドロー。《死の国からの脱出》を出す。《儚い存在》を脱出で唱えて《呪文探求者》をブリンクして《思考停止》をサーチ。《悟りの教示者》で《ライオンの瞳のダイアモンド》をサーチ。《思考停止》で《ライオンの瞳のダイアモンド》が墓地に落ちて脱出フリーズが揃って勝ち。
呪文探求者1枚からコンボパーツ全て探しきって勝てます。《最後の賭け》を使う関係上、失敗は死を意味します。カウンター1枚、除去1枚、墓地対策1枚で失敗します。その代わり、パーツが一部揃っているならサーチでカウンター等を抱えて備えられます。《堂々たる撤廃者》がいれば2ターンに跨って妨害から守ってくれるのでまず勝ちます。
ターン2で《悟りの教示者》の代わりに《神秘の教示者》から《直観》を持ってくるルートもあるのですが、長いので割愛します。
カード個別紹介
統率者
《風の憤怒、カイカ》
本デッキの統率者。
生成されるトークンは擬似的なコスト軽減、ターンを跨いだマナの貯蓄、チャンプブロッカー、ライフへのプレッシャーやプレインズウォーカーへの攻撃等、状況に応じて柔軟な使い分けができます。
クリーチャー (8)
《分岐変容》非採用なのでクリーチャー枠が自由です。非クリーチャー主体なので少なめですが、逆に言うと採用されているのはいずれ劣らぬ強力なクリーチャー揃いです。
《無限のエルシャ》
このデッキの影の主役。
コンボパーツとしてもアドバンテージ源としても優秀。優秀すぎて自身が統率者を張っても強力。
《語りの神、ビルギ / 豊潤の角杯、ハーンフェル》
両面ともに未来独楽のコンボパーツという異例の高適性を見せる超新星。正直なところ、《分岐変容》型を諦めた理由のいくらかは、デッキとの相性が良すぎるこのカードを採用したかったからという理由もある。
《エスパーの歩哨》
使っている側はそこまで引ける感覚も、妨害になっている感覚もないと思うが、正直1マナとしては破格の働きをしている。カイカは何かと手札を必要とするので、こういう形でも手札を増やせる可能性を常に持ちたい。アーティファクトなので《悟りの教示者》でサーチしたり、《オパールのモックス》を動かしたりできる。
《波止場の恐喝者》
環境最強クラスのマナ加速。このカードもまた、《分岐変容》を入れたままでは入れることができなかったカード。
《金粉のドレイク》
やはり問答無用のコントロール奪取は強い。入れて間違いのないカード。
《堂々たる撤廃者》
統率者において「通したら負ける」カード筆頭。コンボスタートの前方確認にこれほどの適任はいない。沈黙と異なりパーマネントであるので《セヴィンの再利用》等で使い回せる点や、《呪文探求者》ルートなど、複数ターンに跨るコンボにも対応可能な点が偉すぎる。
《幻影の像》
《波止場の恐喝者》や《呪文探求者》など、コピーして強いカードを多数採用している。もちろん他のプレイヤーがコピーして強いカードを採用しているようならそちらのコピーになっても良い。最初は半信半疑だったが使うにつれ強力さが理解できてきたカード。《頭蓋骨絞め》で絞めることはできない。
《呪文探求者》
堅実にアドバンテージを稼ぎつつ、特殊な1枚コンボまで持っている。真っ当に強いカード。
プレインズウォーカー (1)
トークンによってプレインズウォーカーを守りやすくはありますが、もともとプレインズウォーカーというカードタイプが統率者戦においてそこまで強くないので、採用数は最低限です。
《覆いを割く者、ナーセット》
《船殻破り》亡き後の後釜として。非クリーチャーを探せる能力も強力です。
ソーサリー (12)
カイカは手札が不足しやすい傾向にあるので、ドローソースをやや意識して入れています。
《ギタクシア派の調査》
コンボの前方確認はもちろん、カイカ着地直後に撃つことでとりあえずトークン1体確定します。
《燃え立つ調査》
燃え立つ調査コンボのパーツでもあり、ナーセット等と組むこともかなり強力。他のカードとの組み合わせ抜きで、初手1発目にこれを撃つだけで対戦相手の何人かはうっかり土地が落ちたりして機能停止に追い込まれる。突然の運ゲーで事実上の1ターンキルが出来る凶悪カード。
《ギャンブル》
時々《納墓》になる万能サーチ。《死の国からの脱出》が出ていれば実質《悪魔の教示者》。「手札になかったカードを手札に入れられるかも知れない」なんて賭けを1マナと手札1枚で出来るなら安いと考えます。
《思案》
特に言うことがない優良ドロー。
《汚損破》
厄介なアーティファクト破壊に。打ち消しに強くコスト調整しやすい《破壊放題》とは常に迷っている。
《ジェスカの意志》
いずれのモードも非常に強力で、統率者がいれば両方のモードが使えるというかなりのオーバーパワーカード。
《セヴィンの再利用》
かなりの範囲のカードを戻せる。《死の国からの脱出》を戻せる点は特に強力。フラッシュバック時の挙動に注意。
これをフラッシュバックで唱えた場合、唱える時点では対象を1つしか取らない。その後、解決の際にその1つの対象を戻した上で新たに対象を選んでコピーを生成する。つまり、「1つ目の対象を不適正にされると解決されないので2つ目の対象も選べない」、「《偏向はたき》で対象を変更しようにも、1つ目の対象を変更するだけになってしまい、2つ目の対象を選ぶ時に結局本命を選ばれる」という点が特に気をつけるべき点になる。
《方程式の求解》
《神秘の教示者》と同様のサーチ対象を直接手札に加える。インスタント・ソーサリーのうち何かしらが状況にフィットするケースは多い。難しくても他のサーチ呪文に繋ぐことで、間接的にデッキの大半に触れることができる。
《Wheel of Fortune》
《意外な授かり物》
特に何も言うことのない7ドロー系。カイカは手札が大事。
《永劫のこだま》
色々と墓地に落ちすぎた時の仕切り直し用。念のためのお守り枠。
《繰り返すひらめき》
大体すごい枚数引ける。反復で2回引けるし2体トークンが出る。コストの重さはトークンでマナを出して解決。繰り返すがカイカは手札が大事。
インスタント (26)
インスタントは標準的なもの中心です。
打ち消し (8+3)
《否定の契約》
《精神的つまづき》
《狼狽の嵐》
《白鳥の歌》
《交錯の混乱》
《激情の後見》
《否定の力》
《意志の力》
基本的に1マナまたはピッチで撃てるカウンターのみです。《交錯の混乱》は半分サーチカードとして採用しています。
《赤霊破》
《紅蓮破》
《偏向はたき》
その他概ねカウンターとしてカウントして良さそうなカードです。
除去 (5)
《蒸気の連鎖》
《剣を鍬に》
《削剥》
《サイクロンの裂け目》
《断絶》
《無のロッド》系が苦手なので、その辺りを触れるカードを多めに入れています。
ドロー・サーチ (4)
《渦まく知識》
《悟りの教示者》
《神秘の教示者》
《直観》
《直観》は《セヴィンの再利用》、《死の国からの脱出》、《ライオンの瞳のダイアモンド》を探すことで確定で脱出フリーズに繋がります。
《天使の嗜み》
デモコンタッサへの対抗策として。他、いくつかのコンボルートで使用。《最後の賭け》の追加ターンで妨害を受けた時や、《否定の契約》を防御に使ってしまった場合などにも一定の役割がある。
《儚い存在》
《呪文探求者》コンボのパーツ。《波止場の恐喝者》を対象に取っても強い。
《沈黙》
コンボ開始の前方確認や、一部のコンボではこれを通す必要がある。極稀に相手の致命的なサーチに重ねて撃つこともある。
《思考停止》
基本的にはコンボパーツ。たまに相手のチューターを無効化するのに役立つ。極稀に致死量のストームを勝手に稼いだ相手の何気ないドローに対応で撃って倒してしまうことがある。
《劇的な逆転》
逆転棒の素材。あまりないことだが普通に唱えてマナ加速する。
《最後の賭け》
基本的には《呪文探求者》ルートでお世話になるカードだが、状況が煮詰まった場面で本当に最適なタイミングで普通じゃありえないタイミングに自分のターンを挟んでそのまま勝利することにも使える。この用途があるのとないのとだとだいぶ違う。
エンチャント (5)
基本的にはアドバンテージ源です。
《Mystic Remora》
《リスティックの研究》
とりあえず入れておいて間違いはない枠。たまにどこかが走って「お前が張ったんだから何とかしろ」とばかりに全員が全速力で走る短距離走のスターターピストルになる。
《息詰まる徴税》
ドロー抑制。ターンドローにも反応するのが偉すぎる。各種7ドローで能動的に機能させられる点も加点。
《死の国からの脱出》
環境最強カードの1つ。コンボの項で粗方出し尽くして逆に言うことがない。
《ゴブリンの砲撃》
フィニッシャーにもなるが、普通に置いてあるだけでクリーチャー主体デッキへの圧力はかなりのもの。エンチャントという起動を封じにくいカードタイプも相まって、クリーチャー主体のデッキには目の敵にされる。
アーティファクト (18)
基本的にマナ・ファクトとアドバンテージ源です。
マナ・ファクト (15)
《水蓮の花びら》
《オパールのモックス》
《金属モックス》
《モックス・ダイアモンド》
《ライオンの瞳のダイアモンド》
《魔力の墓所》
《太陽の指輪》
《魔力の櫃》
《アゾリウスの印鑑》
《イゼットの印鑑》
《友なる石》
《独創のタリスマン》
《発展のタリスマン》
《秘儀の印鑑》
《厳かなモノリス》
2マナ以下の色が出るか複数マナ出るもので、アンタップインのものを入れています。
《師範の占い独楽》
コンボパーツになる上に単体でも強力。
《頭蓋骨絞め
トークンに装備してドローに変換する動きがただただ強力。
《等時の王笏》
逆転棒の材料。他の呪文を刻印しても十分に強力。
土地 (29)
比較的標準的な土地構成28枚に《ウルザの物語》を入れています。あと、ヴェネツィア《島》、ひまわり《平地》、富士山《山》が好きなので、これら基本土地の枠は各1枚ずつ確保して減らす予定はありません。
《溢れかえる岸辺》
《湿地の干潟》
《乾燥台地》
《吹きさらしの荒野》
《汚染された三角州》
《沸騰する小湖》
《霧深い雨林》
《血染めのぬかるみ》
《樹木茂る山麓》
《虹色の眺望》
フェッチランド10種
《Tundra》
《Volcanic Island》
《Plateau》
デュアラン3種。
《神聖なる泉》
《蒸気孔》
ショックランド2種。青絡みでない二色土地は不採用になりました。
《雲海》
《訓練施設》
クラウドランド2種。青絡みでない以下同文。
《焦熱島嶼域》
キャノピーランド。青絡みでない以下同文。
《統率の塔》
《真鍮の都》
《マナの合流点》
《産業の塔》
《宝石の洞窟》
5色土地。
《古えの墳墓》
ダメージは大きいが土地から2マナ出るのは革命的。
《ウルザの物語》
土地にして《頭蓋骨絞め》を始めとする強力カードに触れられるのは素晴らしい。トークンも宝物次第では無視できないサイズになる。
《島》 2枚
《山》 1枚
《平地》 1枚
ヴェネツィア《島》、ひまわり《平地》、富士山《山》。お気に入りの基本土地で楽しめるのは素晴らしいですね。
以上、現在のリストの説明でした。「このカードはなぜ不採用?」のような疑問がある方は是非KFCにお越しください。
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