モダンホライゾンという新製品の発表がされました。
モダン中心の私としては大変嬉しい発表です。モダンというフォーマットに新しい魅力が生まれるのですから。
モダンの魅力と、モダンホライゾンがモダンに与える影響を考えてみたいと思います。

モダンとは

モダンとは大雑把に言うと、「新枠以降のカードが使えるフォーマット」と言えます。

「新枠」とは何かと言うと、例えば《稲妻》には
old
new
neo
の3つの枠のデザインがあります。1枚目を「旧枠」、2枚目以降を「新枠」と呼びます。人によっては3枚目を「新新枠」と呼ぶケースもありますが、「新枠」であることには変わりません。

この《稲妻》のように新枠以降で印刷されたカードが原則使用可能となるフォーマットだと理解してもらえれば大枠OKです。
…と言うと色々と問題があるので、Gathererで「セット&リーガル」を参照する等して、モダンで使用可能か確認してください。特殊なセット等だと新枠での収録にも関わらずモダンで使用可能になっていなかったり、ということがあります。

新枠のカードが登場したのが概ね2003年頃ですから、15年分ほどのカードが使える計算になります。直近2年ほどのカードしか使えないスタンダードに比べると、使用可能なカードか極めて広いことが分かります。
代表的なものが、
Image (2)
《溢れかえる岸辺》を始めとするフェッチランドと、
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《神聖なる泉》を始めとするショックランドが併用できることです。
これにより、3色以上のデッキであってもかなり安定して組むことができます。
他にも多様なカードによって、スタンダードより遥かに自由なデッキ構築が可能です。

そして何よりも、スタンダードと比べた時のモダンの魅力が、
ローテーションが存在しない
という点です。
一度デッキを組んでしまえば、禁止など特殊な事情がない限り、そのデッキはモダンにおいて永続的に使い続けられます。
スタンダードでよくある、
「スタン落ちで主力デッキがなくなってしまった。次のデッキをどうすれば良いか分からない」
「スタンのデッキを組んだは良いが、急に他が忙しくなって結局ほとんど使わないままスタン落ちを迎えてしまった…」
といったこととはほぼ無縁です。
馴染みのデッキでのんびりと自分のペースでマジックと付き合っていきたい時に、モダンは選択肢の1つに挙がると思います。

エターナルとの違い

モダンは多くのカードを使用でき、スタン落ちも存在しないフォーマットですが、そのようなフォーマットとして他に、レガシーとヴィンテージ、いわゆるエターナルが存在します。

エターナルとの最大の違いは、
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《Tundra》のようなデュアルランドの有無にあると思っています。
デュアルランドは紙での再版禁止カードであり、今後紙での絶対量は減る一方で価格は上がり続けます。つまり、デュアルランドの使用を前提とする多色デッキは構築にかかる金額が上がる一方です。とてもではありませんが新規参入は容易ではありません。
モダンはショックランドがほぼデュアルランドの代わりとして機能していますが、ショックインするかどうかで駆け引きがあります。バーンなどライフを攻めるデッキが過度な多色化を咎める存在として常に意識されます。また、コントロールなどのライフを攻めないデッキは、相手にショックランドを実質デュアルランドとして使われてしまうという欠点があります。

モダンホライゾンの影響

モダンホライゾンの最大の特徴は「スタンダードを介さない新規カード、再録が可能である」ということです。
今回新録として紹介された
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《慈悲深きセラ》のように、スタンダードのストーリーに絡ませるのが難しく、収録が難しかったカードを収録することができるのは魅力的です。
他にも、スタンダードに収録するにはカードパワーが高すぎて難しいが、モダンでは適正なカードパワーで収録orエターナルから再録したいようなカードも収録することができます。

そして、やろうと思えば、モダンホライゾンを続けていく中で、デュアルランドなどの再録禁止カードを除いて、エターナルのカードをモダンに移植することも可能だということです。

デュアルランド等の再録禁止カードが、再録不可能なことで価格が高騰し続けている状態は必ずしも健全とは言えません。カードが高価になりすぎると、カードを狙った窃盗なども起こりやすくなりますし(実際にカードゲームの大会をターゲットにした窃盗団も存在するそうです。)、カードの偽造も見られるようになります。

モダンホライゾンは、モダンを「再録可能なカードのみのエターナル環境」化する第一歩になり得ると、今回の発表で思いました。
現時点でもモダンは多数の禁止カードによって、非常に健全で競技性のあるフォーマットとして成立しています。今後モダンホライゾンで、禁止カードに加えて「未収録カード」によっても定義された、より多様性のあるフォーマットへと進化していくことを期待します。